専門26業務と2015年4月の法改正について | スキルアップ派遣
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専門26業務と2015年4月の法改正について

派遣には専門26業務というものがあります。この業務については3年以上継続して同じ職場で働けるのですが、2015年の4月の法改正によって撤廃が決定しました。
編集部

派遣社員として働くならば法律でどのような権利が保証されていて、どのような契約を結ぶことができるのかを確かめておきましょう。
派遣に関わる問題として重要なのは専門26業務です。これは2015年の4月に法改正される予定となっています。一体どういうことなのか説明しましょう。

専門26業務とは

派遣社員は同じ派遣先で3年以上働くことができない決まりがあります。そのため派遣社員は3年経過した後には、一度働き方を見直すことになります。
ただし、派遣社員の中でも専門26業務に関しては3年という上限がありません。3年以上であっても、ずっと同じ職場で仕事をし続けることができるのです。この業務に指定されているものは、ソフトウェア開発や機械設計、広告デザインなど専門性を要求されるような業務ばかりとなっています。

専門26業務の問題点とは

専門26業務の何が問題かというと、この制度自体が分かりにくい点です。そもそもこの専門26業務が制定されたのは1985年のことです。その頃と比べると現在は社会構造全体が変化しています。また、専門26業務にだけ例外を認めるということの必要性が失われたと考えられています。

法改正で何が変わるのか

2015年の4月に予定されている法改正では、専門26業務とそれ以外の業務という区分を撤廃することになっています。これによって、派遣の仕組みを単純化することができます。より分かりやすい制度を目指したのです。
どのような業務でも3年で契約が切れてしまうのは、派遣社員にとって不利なのではないかと指摘されています。国の見解としては、派遣の期限が切れてしまう時に、派遣元が派遣先に対して社員を直接雇うように申し入れるか、別の派遣先を紹介することで雇用の安定を維持できると考えているようです。

メリットやデメリットがある

この法改正によるメリットとしては、企業側は労働者を入れ替えることによって、ずっと派遣を使用し続けることができるようになります。また、無期契約を結ぶことができれば、派遣社員は正社員として同じ職場で働き続けられます。
ただし、3年経過して契約が切れた時に、上手く対処しないと失職者が増加する可能性があるのは問題点として残ります。契約の切れた派遣社員に雇用機会を与えることを義務付けるようなのですが、これがスムーズに実行できるかどうかは実際に法改正された後でないと分からないでしょう。

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